今回もかなりハードなスケジュールでしたが、とても充実した日々でした。
まずミラノ郊外のモンツァ公園内にある園芸学校Scuola agraria del Parco di Monzaという場所で2日間日本庭園の先生をしていました。
今回は学校で用意できた材料が乾燥した竹だったので、それで出来る内容の授業に。
定番の四ツ目垣。シュロ縄の結束がイタリア人たちには非常に難しいらしい。
一番右に写っているのがルカさん。7年前にこの学校で知り合い、私のイタリアでの庭造りにいつも応援に来てくれる頼もしい仲間。そして、今回は私をサポートするために来てくれました。
そして、来年からは彼の会社に日本庭園を作ります。
竹垣の授業と、延べ段の授業も。少ない時間でしたが、とても楽しい時間でした。
みんな真剣に取り組んでいました。
最終日には、生徒全員と記念撮影。
相棒のルカさんとこの後、再びトリノでの仕事でも再会して一緒に働いてきました。
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私もイタリアとフランスに向けての準備をしています。
おそらくイタリアも桜の咲く時期なので向こうでも見れたらいいなぁ。
実際的には学校の先生したり、仕事に追われて町の桜を見る余裕はなさそうですが・・・。
それでも楽しみです!
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石垣の上に奇麗な青竹の柵。良いものですね。風情があって。
約30mのロングスパンでの施工でしたが、2人だけで作り上げました。
以前作った教林坊垣と見た目はほぼ変わりませんが、玉縁が割り竹の今回は以前よりも長持ちしてくれるといいな。
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通常は垂直に立てて使うのですが、今回は少し斜め掛けして、頭の竹穂のボリュームを強調しました。
柱はカイズカイブキの焼き皮仕上げ。曲がりと出節がなんとも良い感じになりました。
結果としては創作松明垣ってことですね。
下準備にかなり時間掛かりましたが納得のいく出来栄えになりました。
完成した姿。
先ずは6年前に施工した教林坊垣を解体。修繕すればもう一年ほどは竹垣自体はどうにか持ちそうでしたが、3mの石垣の上ということもあり新調することになった今回の竹垣工事。
雪吊りも春になり、外しました。春が来ますね!
反対側の石垣上の教林坊垣も撤去。
柿渋で塗った栗のなぐり柱とヒノキの焼き磨きしたヌメ板。間柱は薬剤注入柱を焼き磨き仕上げ。
反対側も。今日は一番下の押縁を取り付けるまでで終わりました。
明日からは、一気に組み上げます。
]]>桧のヌメ板を焼き板仕上げにしたり、栗丸太の柱にヌメ板をはめ込むホゾを彫ったり。
直径11cmもある真竹も全て洗い終わった。
ヌメ用のホゾ加工も終わった〜。
よしっ、ようやく前準備終わりそう!
明日はコロナウィルスの4回目の接種の為に会社は休み!
来週から既存竹垣の解体と、新設になります!
立て子用の竹。12本/束の竹が3束。
160本切り出しました。
洗って、洗って、洗いまくりの1日になりました。160本は終わりました〜。
まだ、明日も洗います。
今日は朝から日本庭園協会の国際活動委員会のズーム会議があり、夕方も国際活動委員会の別件での会議。その隙間を縫っての現場仕事でした。なかなかハードでした。
使う寸法に切って、さぁ、竹洗い始まりました。
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今回金閣寺垣の他に”松明垣”を施工するのですが、この下準備をしておりました。
国産の孟宗竹の長穂を細枝のものと長さの短いものや適さないものなどは外しての振り分けから。
その後は下枝を4節目まで払う。足元をすっきりとさせたいためです。
細かい穂は頭のボリューム出しに使います。無駄なく使うことが垣根の基本。
完成させた孟宗枝穂の立子です。今回はこの立子を15本使うのですが、下準備から合わせると3日間も掛かりました。
昔一度、作ったことはありますが(置き場での修練の為)やっぱり手間暇かかる垣根でした。
枝穂も拘れば右穂左穂と捌いて綺麗に模様付けしたりもしますが、今回は茶室の横に作る袖垣なので野趣的にする為に敢えて節揃えや枝捌きをしていません。見た目は美しくなりますが、工芸品の様な感じになることと、某大手メーカーの既製品の様になってしまうから。今回はやめました。それでも手間暇は掛かります。
金閣寺垣の親柱は栗丸太をナグリ仕上げした後に、”柿渋”を重ね塗り仕上げ。
やっぱりいい感じの色と艶です!
]]>妻の誕生日が1週間後だったので、早めのお祝いをしに!
江ノ島、富士山がハッキリ見れる!
愛犬用のビュッフェもありルークとエマも幸せそう!
本当に至福の時間となりました。
いやいやいやいや、竹頼んだものより太くて長いやん!
長い、長すぎ!
高さ3mの力強い石積みの上に施工するので、太めの竹を選びましたが〜。
さてさてどうなるものか。楽しみだなー。
袖垣は松明垣を作ります。またまた手の掛かる垣根を選択してしまった。
しかし、霧島宏海は常に挑戦を止めないのだ。
今回はこの栗丸太をチョウナでなぐり仕上げします。
全部で7本も削ると大量の削りカスが。今はお弟子さんが居ないので、自分一人ですべてやるのですが、これが結構大変だった。イタリアでもこのナグリ仕上げは昨年行いましたが、その時は三本で私が2本ぐらい仕上げて、あとはイタリア人に指導しながら任せていましたが、今回は誰も手伝う人はいなかったので、腕がパンパンになりました。
まぁ、思いっきり力を入れて振り回すわけではないのですが。
たまに他の庭師さんで、思いっきり力入れてナグリ仕上げしている人もいるようですが・・・・間違いですから。皆さんはマネしないように。
チョウナの重みと腕の振りとリズムでコツンっコツンってなぐっていきます。
同時に今日はカイズカイブキの生丸太を焼き皮仕上げに。これは袖垣に使います。
少し遊び心のある袖垣にしようと思います。
明日も置き場で下準備です。
さて、今から稼働の稽古に出てきます!いってきまぁーす!
Ciao! Civediamo domani. Grazie.
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交換前の袖垣。弊社の施工ではありません。以前の植木屋さんの作品。
置き場で編み込み作業。7手目から2手越しで編み込めます。ある程度編み込んだ状態で端部を折り返し編みします。
置き場での作業を終えた状態。上下のヌキは天端と足元をばたつかせない為。後で下部の框(かまち)にはめ込むように差し込み分だけ残すことがポイント。天端部分も玉飾り竹と押縁竹分を残してヌキで固定。こうすることで後の仕上げ作業がぐんと楽になります。
今回は下部框はヒノキのφ60mmの丸太。25mmのホゾ。柱はφ100mmのヒノキ柱にホゾ穴深さは35mm。溝幅は框も柱も21mmです。
編み竹は肉部分を削いで使います。こうすることで編みやすさが生まれるとともに、竹くい虫での腐食を格段に防げます。
屋根材は杉板に杉皮2枚葺きです。
今回も拘った垣根を作らせていただけたことに感謝します。
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フランス・リヨンの日本庭園の設計と同時進行でイタリアのモデナ郊外の街:フィナーレ・エミリアという場所で日本庭園を作る計画です。
私はイタリアのモンツァ園芸学校の日本庭園コースのプロ育成の講師をしていたのですが、その時の生徒であるルカ・ガーデンの社長ルカさんが私に日本庭園を共に造ってほしいとの依頼。
ルカ・ガーデンの敷地内約20000?以上の敷地内の一角に日本庭園を作ります。
この計画は来年2024年から始まる予定です。
そしてここがLuca Gardenです。ガーデンセンターやBBQ関連のものや花、植木など幅広く取り扱っています。
そんな一部が写真の日本庭園建設予定地。
現地に行ったときに走り書きでプランを書いてルカさんに説明。
それを基に、今度は大型タッチペンパネル(イラストレーターや漫画家さんが使うやつ)を使って手書きで精密に書いていきます。
ルカさんが私の手書きの図面を気に入っているので、今回のマスタープランは手書きで書いていました。
そしてこれが電子手書きによるMasterPlan。
勿論色付けもデジタル水彩絵の具。拡大縮小が自由自在なので、細かい部分まで詳細に書くことが出来ます。
敷地が60m×28mほどなので、A3用紙で1/150で書かないと収まりません。なので本当のアナログの手書きだと細かいところまでは書き込めないものですが、ウチはデジタル化したのでこのように細かいところまで書き込むことが可能になりました。
これでもまだ縮小された状態ですから、本当に拡大すると延べ段の中の目地にも色が付けてあったり、蹲の中のゴロタ石も1つ1つ書いてあります。
伝統的な庭師と聞くと、なんだか考えが古そうだと思われますが、弊社は違います。
今の時代のお客様のニーズの為に先行投資をし、お客様に寄り添えるようにしていってます。
手書きの良さも生かしつつ、その先のデジタル時代にも対応する。それが庭匠霧島の仕事です。
さて、これから夏までにこの手書き図面を3Dcadで描いていきます。
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さて、前回のブログの高岳院(欽ちゃん寺)での崩れ石積から1か月後に行ったのが、能満寺さんの本堂裏の石積み。
本来4年前の本堂立て直し工事の際に一番最初に施工する予定だった石積みですが、色々とあり今回になりました。
これまで能満寺さんでは80mほども石積みをしてきましたが、今回が最後の最後の石積みになります。
高さ1.5m、延長23mの神奈川県真鶴町産出の赤ボサ石の野面積みです。
本堂の真裏、施工前の写真を撮り忘れてしまった・・・。土が露出しているところまでが、草に覆われた土手でした。
いつも通り、砕石で基礎を作ってさぁ始まり!
そして今回も輝君が応援に来てくれている。
実はこの赤ボサ石はいままで80m積んできた石積の余った石材。だからこれまで使用されずに弾かれ続けた廃材に近い石。しかし、そんな石に価値を再びつけるのが私、霧島宏海です。どんな石材もうまくまとめます!今回は面積みではなく、加工も少なくし、ざっくり感がある積み方。
1週間でここまで積みました。石積の施工スピードが5年前の5倍くらい早くなっている。積んでいる当人たちもビックリ(笑)
輝君は変わらずに楽しくて頼もしい仲間です。
作業7日目でいったん2022年度の石積みは途中で終了。私がイタリアとフランスに出張しなければならなかったため。
そして、2023年1月から工事は再開。5日間で残りは積み終わりました。
この場所は本堂も建ってしまったし、裏道も狭く、軽トラックも入れませんでした。その為すべての搬入と石積みは2tショベルカーで行いました。いやー自社でショベルカーを購入していて良かった!たかーい買い物でしたが最高に頼もしく、たかーいパフォーマンスを発揮してくれました。
ここ数年は年に何度も石積みをする機会が多く、本当に技術を高めることが出来たし、時を超える仕事が出来て良かったと思っています。
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