東京都日野市 明心庭 工事−5

  • 2019.12.05 Thursday
  • 07:46

今回の工事でメインになる景色が”石橋”です。

 

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今回使用した石橋は地元寒川町のお屋敷から譲って頂いた大正期に石蔵として使われていた真鶴産の小松石。

 

そんな歴史ある材料を活かす。実は石橋は架ければ良いというものではありません。

 

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石橋で重要なのは高さです。高さが高ければ高いほど、石橋は神聖な意味合いを持つようになり、宗教観、神仙観などに結びついていきます。しかし、ここは個人邸です。余り高く据付けても浮き世離れしてしまいますので、程よい高さになるように慎重に組んでいきます。先ほどのブログで言ったとおり今回のお庭は枯山水なので、仕上がりが今のGL(地面)より8cm上がります。そのことを念頭に入れての仕事。

 

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低すぎれば橋の良さは無くなり主役であった橋は何の意味も持てずに、空間に埋もれてしまいます。

 

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今回の石橋は2つの板石を架けます。そこでまた難しいのが橋脚の石。2つの石を支える石なのですが、これも直接景色になるものなので神経を使います。今回私は伊勢原市の能満禅寺さんの和尚さんにお頼みして、数石の石を譲って頂きました。そこで悩んで悩んで選んだのがこの上の写真の橋脚用の石。少し段差があり、砂利で仕上がった際には下側の石は薄く見える程度のチラ見えできつつ艶っぽく、そして凛とするような石。

 

そう、石橋は通常”橋挟み石”という4方の角に石を据えたりするのですが、私は仰々しくこの様な石を据えるのは野暮ったいと思ってる。この位の小さな庭であればアッサリした姿の方が良いと判断。

 

ただし、強弱を付けないと”のっぺらぼう”のような景色になるので、写真左の立石を配置。これも能満禅寺さんで以前から目を付けていた石(笑)

 

今回据えるときには反対側をこちら側に向けて据えたのですが、表情が綺麗すぎて何だかピンとこない・・・。こんな時に大事にしているのは自分自身の感性。結果、真反対を向けて据付け。

 

何だか私にはこの立石が白衣観音に見えたから。もしくは首を少しひねって微笑する仏様に見えたから。自分はこういうのを大事にしています。感覚?完成?見えないものへの畏怖、尊敬。人間の根源にある感情・・・。いろいろなんだろうけれど、この感覚を大事にしている。庭師なら持っていなければならないものなのかなぁって。

 

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そして飛び石も設置。たぶん今回の工事で何よりも一番難しかったのがこの飛び石。やっぱり飛び石は究極難しい・・・・。

 

悩みまくって、拘りまくって、その拘りを手放して、飛び石の常識的な考えを念頭に入れながら、常識に固執しないように。

 

飛び石を打ち、据付けていきました。今回使った石は種類はバラバラ、置き場に蓄えてあった飛び石の中でも厚みの在るものを使用。それでも足らないものは、またまた禅寺へ調達しに(笑)

 

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